「大切なのは、基本に忠実につくること」
伝統と革新で醸す小田原の味噌蔵、加藤兵太郎商店。 加藤兵太郎商店は、創業以来受け継がれる製法と、時代に合わせた挑戦を重ねる味噌醸造の老舗です。 素材にこだわり、木桶にこだわり、職人の手仕事で仕上げた味噌は、深い旨みと香りが特長。 日々の食卓に、確かな感動を届けます。
販売元:株式会社 加藤兵太郎商店
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加藤兵太郎商店のお味噌について 加藤兵太郎商店(かとうひょうたろうしょうてん)では、古くから「いいちみそ」というブランド名でお味噌を作り続けています。 名前の由来は、二代目ヤス(長女)の夫である三吉が修業先で「いいち」の称号をいただいたのが始まりと伝えられています。 「いいちみそ」は厳選した国産原料と箱根山系の地下水で仕込み、90年以上も使用している木桶で熟成させています。製法は昔からほとんど変わっていません。 現代では扱いやすいステンレスやFRP素材のタンクなどが主流になり、木桶でお味噌を醸造するお味噌屋さんは減ってきました。しかし加藤兵太郎商店では木桶にこだわり、木桶を大事に使い続けています。 それは、長年使用した木桶には菌が住み着き、その木桶で熟成させることで、加藤兵太郎商店特有の味とコクを醸し出すからです。 だから美味しい、とは一概に言えませんが、少なくとも加藤兵太郎商店のオリジナリティを生み出します。 大量生産品とは一線を画す味噌作りに一役買っているわけなのです。
「大切なのは、基本に忠実につくること」 加藤兵太郎商店では、「大切なのは、基本に忠実につくること」だと考え、日々取り組んでいます。慣れた作業でも手を抜かず、品質の良い味噌を作り続けたいという想いから、この言葉を掲げています。 味噌というものは「季節」、「土地」、「水」、「原料」、「道具」、そして「職人の想い」が、面白いほど出来を左右します。 そのため、昔からその土地ごとに作られる味噌の味は千差万別で、地方色の強い調味料です。毎日のように使うものだから、多様な味が存在することは大きな魅力ではないかと思います。 しかしながら、時代の流れで個性ある小さな味噌屋は少なくなっていき、残念ながら魅力であった多様性は影を潜めています。 そんな時代だからこそ、加藤兵太郎商店では「いいちみそ」の味を絶やさないことに責任を持ち、魅力ある味噌を提供する事が大切だと考えています。 加藤兵太郎商店の伝統の味を、是非ご賞味ください。
加藤兵太郎商店のお味噌について ・味の特徴 加藤兵太郎商店の味噌は全て、米麹と大豆と塩から造る「米みそ」です。 塩分濃度は白味噌も赤味噌も約12.0%※で、一般的に言えば辛口みそに分類されます。 ※塩分濃度は熟成や漉しの工程で若干前後します。 麹歩合は種類によりますが、7歩~10歩です。 麹歩合とは「大豆10に対する米麹の割合」を表す言葉です。例えばいいちみその白みそは大豆10に対して米麹7を使用するため、「7歩(ななぶ)」と表現します。これは辛口みそに分類される割合です。 一般的に米麹の割合が多いと甘口で麹の香りが強くなり、大豆の割合が多いと大豆の旨みと香りが強くなる傾向にあります。 加藤兵太郎商店では辛口みそを醸造しておりますが、お客様からよく「いいちみそは甘く感じる」と言われることがあります。 これは、90年以上使用して酵母菌や乳酸菌が住み着いた木桶で熟成させることにより、加藤兵太郎商店だけの独特な味わいになっており、ただ辛いだけ・甘いだけの味噌とは違うからだと考えています。 また、辛い・甘いは好みであり、どちらの味噌にも価値があります。どちらにおいても大事なのは「旨み」だと考えています。 ・いいちみその旨みと香り いいちみそで使用する大豆は煮るのではなく蒸しています。 白みそのキレイな白色を出すには、大豆は煮るのが一般的です。煮ることで大豆の着色を落とし、綺麗な白色にするためです。しかしこの工程で大豆の旨み・香りも落としてしまうことになります。 加藤兵太郎商店では旨み・香りの強い味噌を造るため、大豆を蒸しております。そのため、いいちみその白みそは多少色が濃かったりくすんでいる傾向にございますが、旨み・香りを感じていただけると思います。 ・手造りの素晴らしさ いいちみそは、ほぼ手造りでできています。ほとんどの工程を手作業で行っているため、非常に大変です。大量生産も不可能です。しかし、手作業には大きなメリットがあります。 陳腐な表現かもしれませんが、味噌と会話しながら味噌造りができることです。各工程における手触りや香り、色、味など、五感を駆使し、さらに過去の膨大な記録や経験とにらめっこしながら、全ての味噌を全力で造っています。 愛情を込めて会話しながら造り上げた味噌、是非ご賞味ください。