
「そのりんご、捨てるには惜しすぎた。」──「BITE BACK APPLE JAM」の逆襲。
長野県・アップルライン(国道18号線の両側に広がるりんご畑とりんごの直売所やりんご狩りのできる観光農園が軒を連ねていることから、通称アップルラインと呼ばれるエリア)。丹精込めて育てられたふじりんごが、わずかな傷や不揃いという理由だけで市場から弾かれてしまう現実があります。年間を通して多くの果実が「ロス」として廃棄される中、「No Apple Dies in Vain.(りんごに無駄な死はいらない)」という力強い哲学を掲げ、新たな命を吹き込むクラフトジャムブランド「BITE BACK APPLE」が生まれました。
「BITE BACK APPLE」の代表である白熊さん・物江さん。サンフランシスコ発祥のクラフトチョコレートメーカーで出会い、共に食の可能性を追求してきました。そんな彼らが、摘果りんごの存在を知り、農家の方々が手間をかけて育てながらも収入にならない現状に触れたことが、ブランド立ち上げの大きなきっかけになったと言います。「ロスすること自体が大変な作業なのに収入にならずコストになっている。美味しいという価値にしてあげられたら」。その思いが、BITE BACK APPLEの原点となり、彼らの「反撃」が始まりました。
「Bite Back Appleは、「りんごに無駄な死はいらない」というメッセージを掲げて立ち上げた、りんごのアップサイクルブランドです。とはいえ、単なる“もったいない”の解決じゃなくて、もっと前向きで楽しいアプローチをしたいと思っています。食べてくれる人にとって、「意味があるし、おいしいし、なんだかワクワクする」 そんな選択肢になることを目指しています。」と物江さんは語ります。
メキシコの「死者の日」にインスパイアされた、陽気なアップサイクル
「サステナブルな商品は、まじめに見えるものが多い。入り口を狭めず、楽しみながら、ふざけながら、サステナブルをうたっていきたい。遊び心を入れながら、ハードルを下げてロスや農業にも興味を持ってもらいたい」。そう語る白熊さん。
このユニークなブランド哲学は、メキシコの陽気な文化「死者の日」にインスパイアされたという、カラフルでユニークなパッケージにも表れています。
死者の日では、故人がお祭りのように食卓に戻ってくるという考えがあります。これと同様に、捨てられるはずだったりんごたちが、BITE BACK APPLE JAMという形で再び人々の食卓に戻ってくる──そんな復讐劇を、楽しく、おいしく、彩り豊かに表現しています。
森の香りが織りなす、これまでにない立体的な味わい
「BITE BACK APPLE JAM」の最大の魅力は、その「香りと食感」にあります。一般的なペースト状のジャムとは異なり、果肉感をしっかりと残した「コンポート」に近いシャクシャクとした食感が特徴です。
そして、このジャムの奥行きのある香りの決め手となっているのが、日本草木研究所による「本物の香り」です。香料は一切使わず、沖縄で出会ったシナモンリーフと、国産の橘の葉から丁寧に抽出された天然のフレーバーが、りんごの中にふんわりと、そして優しく、しかししっかりと香ります。「こんなジャム食べたことない」という驚きの声が、このジャムを口にした人から聞かれています。橘の葉が加わることで、りんご本来の甘み、酸味、香りの良さが引き立ち、これまでにない立体的なジャム体験が広がります。この繊細かつ力強い香りのバランスは、手仕事が成す、まさにクラフトな設計の賜物です。
「シンプルだけど、ひねりがある。クセになる」。そんなジャムです。
耕作放棄地から生まれる、未来へのうねり
このジャムに使われるのは、長野県・アップルラインに広がる「フルプロ農園」のふじりんごです。物江さんの奥様のご実家が長野県にあるという縁もあり、この地での取り組みが始まりました。100年もの歴史を持つこの農園では、「葉とらずりんご」をはじめとする、太陽の光をたっぷり浴びて育った甘みも酸味も香りも力強い果実が育っています。
この農園がすごいのはそれだけではありません。彼らは耕作放棄地を自らの手で耕し、若い世代が主役となって農業を次の時代へつないでいます。このジャムのりんごには、そんな未来へのうねりがぎゅっと詰まっており、単なる食品に留まらない、社会的なメッセージと希望が込められています。
手仕事が紡ぐ、規格外の果実への敬意
「BITE BACK APPLE JAM」の製造を担うのは、長野県中野市で50年以上果実加工を専門に手がけてきた「中高果実加工」です。この加工所では、原料の持ち味を最大限に引き出すため、皮むきからカット、炊き上げ、充填に至るまで、手仕事を大切にした工程でりんごをジャムへと仕立てています。
大量生産では難しい、形も味も異なる規格外の果実一つひとつに丁寧に向き合い、その個性を活かす熟練の技がここにあります。長年培われた経験と、おいしさにまっすぐな情熱が、この立体的な新しいジャムを生み出しています。
日常のあらゆるシーンに寄り添う、新しい食体験
「BITE BACK APPLE JAM」は、単なるジャムではありません。そのユニークな香りと食感、そして背景にあるストーリーは、日常のあらゆるシーンを豊かに彩ります。
白熊さんのおすすめは、週末の朝ごはんなど、ゆっくりと過ごせる時間に楽しむことです。ヨーグルトにひとさじ加えれば、いつもの朝食が特別なものに。夜のリラックスした時間にカマンベールチーズと合わせてワインと共に楽しんだり。さらに、キャンプの時にお肉やトーストに添えたり、スパイスカレーの副菜としても相性が良いというから驚きです。その多用途性は、お客様の日常に深く根ざす商品としてのリピート率を高めます。
また、「長野のお土産」としてはもちろん、「都内で誰かに渡せる手土産」としても最適です。メッセージを添えて渡せば、その想いも一緒に届けることができるでしょう。「BITE BACK APPLE JAM」は、単なる食品ではなく、会話が生まれ、繋がりが生まれる、そんな「体験価値」を提供します。
「ユニークに、楽しく、ポップに」──「BITE BACK APPLE」が目指す未来
「BITE BACK APPLE」が商品を作る上で最も大切にしているのは、「ユニークに、楽しく、という入り口からアップサイクルやサステナブルな商品を届けていきたい。」「まじめなことを、ふざけて、楽しめるように、ポップに」という彼ら独自の哲学です。
BITE BACK APPLEの3人は、これまで繋がりがなかった地域の人々や、農業・食品ロスといった異なる分野の人々が、この商品を通じて繋がりができ、会話が生まれることに喜びを感じています。ビジュアルの美しさや香りのユニークさについても、多くの人から良いコメントが寄せられ、それが3人の原動力となっています。
「いずれは、「Bite Back Apple」という言葉自体が、りんごだけじゃなくて、食品ロスや地域資源の活用といったテーマ全体をポジティブに語るときの“合言葉”のようになったら嬉しいなとも思ってます。まずは小さくても、確かな一歩から。これからの展開もぜひ楽しみにしていてください。」
今後の商品づくりについても、同じコンセプトの中で次々とりんご商品を展開していきたいと考えており、BITE BACK APPLEの「反撃」は止まることを知りません。
カフェやライフスタイルショップ、ギフト需要のある雑貨店においてはもちろん、“サステナブルをおいしく楽しく提案したい”という思いのあるショップに最適なアイテムです。
ぜひ、貴店でこの新しい「食×カルチャー」の逆襲のムーブメントを後押ししませんか?サンプルのご提供、店舗での活用方法のご相談も随時承っております。
「捨てられるはずだったりんごに、ちょっとだけ感情移入してみる」──そんな小さな共感から始まる、大きな変化を、店頭でお試しください。
「BITE BACK APPLE」メンバー
Co-Founder 白熊 健
IT事業会社でWEBディレクターやサービス企画職を経験後、2017年にサンフランシスコ発のクラフトチョコレートメーカーにオンラインマネージャーとして参画。ECサイトの運営やデジタルマーケティングを担当しながら、作り手のこだわりと市場の声を融合させた商品企画開発に取り組む。現在は、国産発酵ドリンクを手がけるメーカーにてデジタル領域を担当。また、個人酒販店としてお酒の販売も行いながら、食と発酵を軸にクラフト業界の可能性を広げている。
Co-Founder / Linkmaker 物江 徹
東京農業大学卒業後、一貫して食の世界に携わり、サンフランシスコ発祥クラフトチョコレートブランドの日本展開に立ち上げから参画。店舗開発、商品企画、営業、イベント運営など多岐にわたる業務を経験。素材や作り手の背景にある価値を“伝える力”こそが仕事の本質と信じ、地域資源と都市の感性をつなぐプロジェクトを多数推進。「楽しくて、意味があって、ちゃんとおいしい」ものづくりを軸に、現場とアイデアを行き来しながら活動している。
Executive Chef 辻 舞
神戸のフランス菓子パティスリーでパティシエとしてキャリアをスタートし、上京後デカダンス ドュ ショコラなどでショコラティエ、製造責任者として勤務。2015年にダンデライオン・チョコレート・ジャパンにペストリーチームのマネージャーとして入社し、製造管理やスタッフの育成、商品開発などを担当。